第16回ゆふいん文化・記録映画祭(2013) 
上映作品一覧

上映作品紹介リーフレット(クリック)

 2013年6月28日(金)前夜祭
プログラムA

作品上映
19:00〜20:20

『小梅姐さん』
  2007年/78分/監督:山本眸古
  制作:映画「小梅姐さん」製作上映会

 「黒田節」「炭坑節」「おてもやん」・・・。 天性の芸能者としての資質を、芸者という生き方を選択することで開花させた、“鶯(うぐいす)芸者”赤坂小梅。日本を代表する芸者・赤坂小梅の生誕100周年を記念して製作されたドキュメンタリー。
 小梅は、大柄な体格と豪快な性格、芸者として鍛えた巧みな歌唱力で、昭和56年の引退公演まで第一線で活躍し、全国各地の数多くの民謡を歌った。小梅が生まれ育った筑豊・川崎町の風土や、芸者修行に明け暮れた北九州を訪ね、関係者のインタビューなどを交えながら、唄を愛し唄に尽くした女の生き様を描く。


 2013年6月29日(土)
プログラムB

作品上映
10:00〜10:50

『石炭奇想曲 夕張、東京、そしてベトナム』
  2007年/48分/制作:北海道文化放送(UHB)

 炭鉱が消えて財政再建団体に転落した夕張で暮らす人々、空前の石炭使用でフル回転する火力発電所が支える大都会・東京、北海道で培われた技術が新たな炭鉱開発に生かされているベトナムという三者の「今」を提示した作品。北海道文化放送のTVドキュメンタリー番組。(日本民間放送連盟賞テレビ報道番組部門・最優秀賞/FNSドキュメンタリー大賞特別賞)


プログラムC

作品上映
11:00〜12:40

『水になった村』
  2007年/92分/監督・撮影:大西暢夫
  企画:本橋成一/歌:李政美

 1957年、岐阜県徳山村にダム建設の話が広まった。総貯水量6億6千万立方メートル、日本最大のダムだ。当時徳山村の住民は、約1600人。みな次々に近隣の街につくられた移転地へと引っ越していった。それでも何家族かの老人たちが、村が沈んでしまうまでできる限り暮らし続けたいと、街から戻って来た。ダム建設のために水没した徳山村の村民たちを追ったドキュメンタリー。


プログラムD

作品上映
13:10〜15:05
表彰式
15:05〜15:15

【第6回 松川賞】受賞作品 (2作品)

『ホッパーレース 〜ウンカとイネと人間と〜』
  2013年60分/制作:NPO環境テレビトラストジャパン
 稲の汁を吸って枯らす「害虫」のウンカ。その被害を食い止めようと化学農薬を使えば使うほど被害が広がるウンカの生態と奮闘するアジアの生物学者たち。
ヒトと、ウンカと、自然の法則の、飽くなきレースを追いかけた科学ドキュメンタリー。果たして勝つのはどっちだ…?!

『桃と小桃とこもも丸』
  2013年51分/監督・撮影・制作:新部貴弘
 夏になるとサーフィンや海水浴の名所として賑わう鎌倉材木座海岸、ここには古くから漁業で生計を立てている人達がいる。2011年夏、ここ材木座海岸に高校を卒業後、漁師として生きることを決意した少女がいた。
同性の先輩漁師「桃」に弟子入りをし「小桃」と呼ばれるようになった彼女の、修行から独立までを追ったドキュメンタリー作品。
若さと瑞々しさ溢れる学生が撮った大学卒業制作作品。


プログラムE

作品上映
15:30〜16:30

ゲストトーク
16:30〜17:10

『いって・らっしゃい』
  2012年/55分/監督・プロデューサー:東京シネマ新社 岡田一男

 旧ソ連・カザフスタンには、1937年に極東在住の高麗人19万人、1944年にカフカス在住のチェチェン人50万人が、日本やドイツへの協力を名目に、民族丸ごと強制移住させられ、膨大な犠牲者を出した。結果、生まれたディアスポラ(離散定住集団)を訪ねて、在日三世韓国人作家姜信子とチェチェン人シ゛ャーナリスト、ザーラの二人が知的な対話をしながら旅を続ける。

ゲストトーク:姜 信子さん(作家)
プログラムF

作品上映
18:00〜19:50

ゲストトーク
19:50〜20:30

『スケッチ・オブ・ミャーク』
  2011年/104分/監督・撮影:大西功一/監修:久保田麻琴

 沖縄県宮古諸島に沖縄民謡とは別に古くから受け継がれてきたものの、今では歌える人が少なくなってきた歌、島の暮らしや神への信仰から生まれたアーグ(古謡)・神歌と呼ばれる島の唄とそれを歌う人々を追った。
 「ミャーク」とは宮古島のことを指す。沖縄本土から310キロ、台北から380キロに位置する島々。そこで老婆たちに歌い継がれてきた神の歌は、島の生活と自然への畏れと神を信仰する心から生まれた「魂の歌」であった。宮古島諸島の素顔の自然、飾らない人々、そして体熱を絞り出すかのように歌う島の人々を骨太に描く。聞く者の魂を震わす感動の音楽ドキュメンタリー。

ゲストトーク:大西功一さん(監督)・宮古島の人々
   20:30〜 花の盛の懇親会
 2013年6月30日(日)
プログラムG

作品上映
ゲストトーク
10:00〜12:00

【記録映画の保存と活用を考える】
 いまや紛失消散の危機にある貴重な記録映画の数々…。どこで、誰が、どのように管理・保存・活用していくのか。映画保存が抱える様々な課題、その解決策について、フィルムセンターに保存されている大分に関係した貴重で珍しい昔のフィルム映像を見ながら映画保存の専門家にお話を聞きます。

『美の哀史』
  1940年代末頃/24分/トーキー
  演出・撮影:中野雅良/企画:中村繁文/構成:加藤数功、製作=西日本映画社
 大分県臼杵市、大分市、犬飼町、朝地町、高田町、安心院町、国見町、佐伯市の磨崖仏を紹介。本格的な修復作業が行われた以前の荒廃した石仏群の様子が収められている。


『長大コンクリートアーチ橋 〜別府明礬橋〜』
  1990年/17分/監督:吉田巌/撮影:風間芳健/企画:鹿島建設/製作:カジマビジョン
 1989年に竣工した、当時日本最長のアーチ支間を有するコンリートアーチ橋の建設記録。明礬温泉を控えた別府近郊の風景と美しいアーチ形が調和していることで評価。


『湯の町と火の山へ』
  1936年/15分/サイレント/撮影・監督:川喜田壮太郎
 川喜田壮太郎は、陶芸家として知られた川喜田半泥子の長男で、1930年代に数多くのホームムービーや民俗誌的な記録映画を撮影し、五所平之助ら映画人とも交流があった。別府から由布岳を経て、阿蘇登山の様子を記録した紀行映画。

ゲストトーク:とちぎあきら さん(東京国立近代美術館フィルムセンター)
プログラムH

作品上映
 12:30〜13:50

『こまどり姉妹がやってくる ヤァ!ヤァ!ヤァ!』
  2009年/71分/監督・片岡英子

 顔は白塗りの厚化粧、衣裳はスパンコール煌く振袖姿。半世紀以上歌い続け、今なお現役で活躍する双子の姉妹。貧困を乗り越えスターとなった「こまどり姉妹」は、71歳を迎えた今も日本全国を飛び回り、ファンを魅了している。しかしその人生は苦難の連続だった。双子として生まれた宿命を背負い、「歌と涙と笑い」で乗り越えた姉妹の半生を3年以上にわたって記録し、彼女たちが生きた昭和の貴重な映像とともにエンターテインメント作品に作り上げた。

プログラムI

作品上映
14:00〜15:20

ゲストトーク
15:20〜16:00

『映画 日本国憲法』
  2005年/78分/監督:ジャン・ユンカーマン

 戦後60年目を迎えた2005年、自衛隊のイラク派兵をきっかけに憲法についての踏み込んだ議論がはじまった。国内のあまりに性急な改憲への動きを、世界に視野を広げて見つめ直す。憲法とは誰のためのものか、戦争の放棄を誓った前文や第9条をどう考えるのか。憲法制定の経緯や平和憲法の意義について、世界的な知の巨人たちが語った貴重なインタビュー集。監督は「チョムスキー9.11」の著者ジャン・ユンカーマン。日本の憲法の在りようについて、今こそ見直し、考え直しておきたい。

ゲストトーク:佐高 信さん(評論家)
プログラムJ

作品上映
 16:40〜18:25


『映画 立候補』
  2012年/106分/監督:藤岡利充

 2011年の40年ぶりとなる大阪府知事と大阪市長のダブル選挙で、当選見込みの低い、いわゆる「泡沫候補」にスポットを当てたドキュメンタリー。大阪府知事選に立候補した マック赤坂、高橋正明、中村勝、岸田修ら4人の「泡沫候補」の姿を追う。彼らは300万円という高額な供託金を支払ってまで、また「泡沫」と馬鹿にされてまで、なぜ敗北自明な選挙に立候補するのか、その理由に迫る。

プログラムK

作品上映
 18:35〜20:30


『タケヤネの里』
  2011年/112分/監督:青原さとし/配給:民族文化映像研究所

 群馬県高崎市に伝わる伝統工芸“竹皮編”を糸口に、日本全国を巡り、長年に渡る竹と人間の深い関わりを明らかにしてゆくドキュメンタリー。竹林保全のプロジェクト「かぐやひめ」の活動を追いながら、九州の山岳地帯の竹皮をめぐる知恵と暮らしを浮き彫りにしていく。日光下駄・本ばれん&浮世絵師・羽箒など関東一円に拡がる職人たちの巧みな技、関西方面の竹皮商、履物屋をめぐる流通の歴史、さらには竹皮にまつわるお茶道、身分制社会のありようにまで踏み込んでいく。

ゲスト予定者

 ・ 姜 信子さん(作家)
 ・ 大西 功一さん(「スケッチ・オブ・ミャーク」監督)
 ・ 宮古島の人々(「スケッチ・オブ・ミャーク」出演)
 ・ とちぎあきら さん(東京国立近代美術館フィルムセンター)
 ・佐高 信さん(評論家)
 ・野村 正昭さん(映画評論家)
 ・藤田 修平さん(慶應義塾大学 准教授/「第1回松川賞」受賞者)
 ・山内 隆治さん(資料映像バンク) ほか。


→プログラム(時間表)はこちら


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