第4回「松川賞」入賞作品 |
応募受付 No.5 |
作品名:「ばっちゃん引退〜広島・基町 名物保護司 最後の日々〜」 ばっちゃんいんたい ひろしま・もとまち めいぶつほごし さいごのひび 制作:NHK広島放送局 取材・撮影:伊集院 要 制作:2011年 作品時間:43分 「基町のばっちゃん」…地域の人が親しみをこめてそう呼ぶ保護司がいる。広島市中区基町地区で30年にわたって保護観察者や子ども達の非行と向き合って来た中本忠子(ちかこ)さん(76歳)だ。 中本さんは、通常の月2、3回の面会だけでは真の更正は望めないと、彼らがいつでも立ち寄れるように、自宅を解放し、手料理を振る舞い、ときには自宅に彼らを泊めたりする。子どもたちにとってばっちゃんの家は、困ったとき、お腹がすいたとき、迷った時の駆け込み寺になっている。そこで中本さんは彼らの声に耳を傾け、家族の様につきあってきた。 そんな中本さんが、昨年11月、保護司としての定年を迎えた。しかし、問題を抱える若者たちは今も中本さんの家に密かに通っている。 「更正には地域の力が必要」が口癖の中本さんは、いま自分がこれまで担って来た役割を地域に受け継いでもらおうと奮闘している。 中本さんの子ども達と向き合う姿勢、その接し方、そしてその生き方には、人と人とのつながりを作ることの暖かさ、強さ、大切さを改めて教えてくれる。 ![]() ![]() 応募受付 |
No.6
| 作品名:原爆投下を阻止せよ〜“ウォール街”エリートたちの暗躍〜 げんばくとうかをそしせよ うぉーるがい えりーとたちのあんやく 制作:NHK広島放送局 制作:松永真一 ディレクター:松丸慶太 撮影:小嶋一行 制作:2010年 作品時間:49分 1945年、日本への原爆投下の是非を争い、アメリカ政府内部は二分していた。早期終戦には原爆投下が必要とするトルーマン大統領一派と、非人道平気は使用すべきでないとする一派。しかし、投下反対派の中にはもう一つのグループ、「原爆をめぐる第三の派」が居た。国務次官補ジョセフ・グルーら、米東部出身のエリート集団だ。彼らは保守親日派と呼ばれ、政府高官でありながら、米大企業のビジネスマンでもあり、石油などで莫大な対日投資を行なっていた。 彼らは人道的立場からではなく、原爆投下は日本への投下資本を破壊し、経済政策上大きな損失になると、あくまで「アメリカの国益=ビジネス」の立場で反対したのだ。彼らは、自らのビジネス利益を守るため、原爆投下する前に日本を降伏させようと、ワシントンやスイスを舞台に政府の内幕で極秘裏に暗躍する。 米保守親日派の対日ビジネスの足跡を記した新発見の資料から、原爆投下をめぐる攻防を新たな側面から検証。まるでサスペンスドラマのような政治劇が繰り広げられる様子を、関係者への取材や丁寧な資料分析から描き出し、日米関係の原点を探る。 ![]() ![]() 応募受付 |
No.22
| 作品名:「Cuba Sentimental」 きゅーば せんてぃめんたる 撮影・制作:田沼幸子 制作:2010年 作品時間:60分 大学院の研究のため、1999年〜2004年の間ののべ2年間、ハバナに滞在した作者が、現地で出会った若者達との交流を描く。キューバで暮らす彼らは、チャンスさえあれば国を出るのが夢だった。 「あの国にひとりで残るのがイヤだった。いつも誰か出国していなくなる。年に2人か3人は友達や知り合いがいなくなる」そう言って、友人達が次々と国外に出て行く。そんな彼らを、カメラは世界中を追いかけて回る。イギリス、スペイン、チリ、アメリカ…祖国キューバを出た彼らは、どこでどんな生活を、どんな思いで送っているのか。そして一方、本国に残った人達は、そういう彼らの事をどう考えているのか、そして彼らの友情と祖国への思いは…。 ![]() ![]() 応募受付 |
No.36
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作品名:「むかし むかし この島で」 むかし むかし このしまで 制作・著作:沖縄テレビ 構成・演出:山里孫存 プロデューサー:船越龍二 語り:平良とみ 制作:2005年 作品時間:48分 沖縄を襲った、あの激しい戦争から60年。長い年月が経過した今、この島にあの沖縄戦を記録したフィルム映像が届いている。アメリカ軍は沖縄で行なわれた戦争を詳細に記録していたのだ。その沖縄戦記録フィルムには、これまで世に出て来なかった、多くの「物語」が封印されていた。その数千本にものぼるといわれる沖縄戦記録フィルムの検証を続けている、作家・上原正稔さん(62歳)。上原さんは、独自のルートでアメリカで眠っている「沖縄戦映像」を取り寄せ、それを生き残った人々やその関係者、地区の人達に見せる活動を続けて来た。 「大切なことは、沖縄戦を撮影したフィルムに、無数の沖縄住民の姿が映っているということだ。ボクは、フィルムの中の「主人公」たちに、この映像を届けたい…。」そう言う上原さんの思いに共感した番組スタッフが、一緒に沖縄戦フィルムに関する調査を開始する。一年半にわたり沖縄各地で開いた上映会とそこで得られた証言、60年ぶりに見る自分の姿、フィルムを通して懐かしい家族と再開した人々は、堰を切った様に長い間旨の中に封じ込めて来た思いを語り始める。そして封印されていた物語が解き放たれた時、そこに映っていたものとは…。 沖縄戦時の米軍フィルムをいま見る事の意味、映像の力を再確認する感動作品。 ![]() ![]()
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